コンポポ山物語 はじまりの章(※ここをクリックで音声で聴くことができます。)
はるかはるかの昔
このぽんぽこ島は、キツネ族との大きな戦いがありました。
今や伝説となっている頭領ポコは、
このコンポポ山の頂に奉られた銅像の下に眠っています。
同じくポコの片腕であった、ポン助とポコの弟のコポもこの山に眠っています。
このぽんぽこ島はあれ以降は何事もなく、
平穏な島として皆んな仲良く暮らしておりました。
・・・・・・・・・・時は流れ・・・・・・
たぬき暦1万と874年のある日、
世紀末かと思われるほどのひどい台風がぽんぽこ島を襲いました。
人々は恐れおののいていました。
三日み晩荒れ狂い、四日目の朝ようやく通り去りました。
ぽんぽこ島は、相当の被害を被りましたが、
頭領 ポコポの陣頭指揮で急速な復旧を見せ、
1週間も過ぎると人々の暮らしも普段通りになりました。
あいも変わらずワッハッハ エッヘッへと楽しい笑い声が聞こえてきます。
お〜い お〜い!
島に筏が流れ着いたぞ〜い。
見張りの兵士から伝令が入りました。
皆も一斉に島の桟橋に集まってきました。
「!っやや! キツネだ!キツネが乗っているぞ!」
「生きてるだか? どうだあ?」
「わからへん。」
「 ちょこっと触ってみ!」
「いやじゃ!いやじゃ! おっかないもん。・・・・・」
みんながそうこうしている中、頭領のポコポがやってきました。
どうやらそのキツネは気を失っているようです。
ポコポは、やかたに連れて行き、手厚い看護をするよう侍従の者たちに言い伝えました。
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